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かるた

@wimpy_alice

【笹森】どうせ、とは思ってた。いつか、とも思ってた。でもそれはあくまで想像の範疇で。いざ現実になるとまだ子どもの俺は思わず立ち止まってしまう。「おめでとうくらい、ちゃんと言えよ」全部知ってる諏訪さんの言葉が刺さる。今日、あなたは俺のしらない人と永遠の愛を誓うんだ。#頷いてアネモネ


【宮地】沈丁花が深く香るその夜に、俺たちは再会した。お前は似合わないヒールを履いて、俺もキャラじゃないネクタイを締めて。笑えるくらい、あの日のままなのに。「いま、彼氏いんの」「30分前に別れた」視線、目配せ、気配。大人になってしまった俺らは、恋を丁寧に育てる暇もない。#黒バスプラス


【高尾】ねえ、と後ろから抱きつくと、なに、とぶっきらぼうに返してきた。「今日男の子と出かけてきたんだけど」「知ってる」「あれ幼馴染の弟で」「…」「和成と体型が似てるんだよね」「だから?」「はい、これプレゼント」「…お前さ、たまにはちゃんと嫉妬させてよ」怒ろうとしてたのに!なんて。


寒いな、って言うから、寒いね、って返して。あの詩人が綴った愛みたいに柔らかい言葉をちょうだい。指輪が輝く左手も誰かの味を知る唇は寒さを紛らわしてくれないから、せめて君の言葉だけを。すきだって言うから、ありがとう、って返して。世界で一番残酷な言葉で俺の恋を殺して。お幸せに、どうか。


【伏見】「恋は淑女も獣に変えますね」17歳らしからぬ所作も言葉も視線も全部、私の心臓を縛り上げる。「…あなたの、」「なるほど。私のせいですか」美しく上がる唇の端にうちのめされた。「いいでしょう。私に死んでもいいわと言わせてみなさい」あなたは息するだけで私を殺すのね。#あんスタプラス


【菅原】恋人繋ぎしようとしたのにぐちゃぐちゃに絡まった俺の左手と彼女の右手。「…なにこれ」耳が赤いのはお互いさま。「チャンスかなって思ってさ」失敗しちゃったけど、でも、ずっとしたかったから。そう言えばマフラーに潜り込む鼻先。こんなこと、最高にかっこ悪い今しか言えねぇべ? #HQプラス


天祥院英智のおはなしを寄稿させていただきました! 主催のピン子さん、ひだりさん、ありがとうございました!RT


かるた reposted

ご無沙汰しております、ピン子です。この度、一年半ほど前に企画致しました「夢ノ咲学院三年生夢アンソロジー」のサイトを公開させて頂きました! [ lyze.jp/ymnsk3/ ]こちらは≠転校生の女の子たちと夢ノ咲の三年生(企画時は12名)の夢アンソロジーとなっております。2/28までの限定公開です。


【七尾】太一くん?と呼ばれて振り返る。今時のJKって感じの可愛い子。え、俺のファン?にやけそうな頰を慌てて引き締めれば、ひさしぶり、なんて。「わかんない?6年生の時一緒だった…」記憶を探れば顔を出すあの日の初恋。「うっそぉ」思わず呟けば、変わらない笑顔でほんとだよ、なんて。#A3プラス


【伊月】「髪、バッサリ切ったんだな」街中のカフェでばったり再会した彼女も一人だというので向かい席をすすめたら応じてくれた。毛先が肩につかない長さになった彼女にそう言えば、失恋したの、と苦笑。その瞬間に思い出す、青い春に失った恋。今なら、言ってもいいかな。「…俺、さ」#黒バスプラス


【二口】俺の知ってるあいつは、こう、女らしさが見受けられないような奴だったはずだけど。女って変わるんだな、こんな数年ぽっちで。「ひさしぶり」そういって笑う唇はピンク色。ぱちりと見上げるまつげも長くて、「…誰だよ、マジで」#HQプラス なあ、今更好きだったっていっても、信用してくれる?


【花宮】曖昧な態度も嫌いじゃないけど、今日くらい優しくしてくれたっていいじゃん、と思う方が馬鹿。鋭く痛む下腹に辟易して舌打ちをひとつ。「難儀だな」ぞんざいに触れる手は、存外に暖かい。「…うっさいなあ」「素直に甘えりゃいいのに、」可愛くない奴、って、手は離さないのね。#黒バスプラス


ぜろきゅうぜろ、知らない番号。うそ。知ってる。めっちゃ知ってる! 連絡先教えて、っていったとき、アプリのIDをくれると思いきや走り書きでこの番号を渡された。そんで、何回も見返しているういに覚えた番号。「もしもし?!澤村?!」はしゃいだ声なの、無視してね、鈍感でいてね!#HQプラス


銀河みたいだ。君が人並みに情けなくて、かっこ悪くて、たまに疲れてることだって知ってるのに。そうやって笑われてしまうと、まるで永遠の少年みたいなのだ。「あ、悪い。まだ俺ばっか話してたな」「大丈夫。克朗さんの話、好きよ」正確にいうならば、夢中な君の、きらきらひかる瞳の奥が。#笛プラス


真っ赤なコートに白い肌。細められた瞳はいつも仄暗い。豪奢な調度品にも分厚い札束にも溢れているのに、乱雑に粗末な飯を掻き込む。きっとこの人にとっての快楽は日常に即してない。かわいそうなひと、かなしいひと。そう言って笑ってやりたいけれど、彼は王様。そして私は黒に落ちた口を持たない女。


勘違いに浮かれた片想いなんか、これっぽっちもしたくない。だからあいつのことはすきじゃないとはねのけてきた。さっきまで、そうやってやりすごせてきたのに。「…あいつ、俺のことすきじゃん」言葉にされてない、確かに。けれど視線も指も唇も、俺がすきだと叫んでる。「…モノ好きはお互いさまか」


【田中】いつもばかみるのは私ね。勝手に片思いして、勝手に一番の女友達になれたと思って、勝手に勝手に、私はあんたに好きだと言える日が来るもんだと思ってた。「頼む!お前にしか恋愛相談なんてできねぇ!」そーだよ、私はあなたの頼れる女友達。#HQマイナス こんな視線にも気づかないくせに。


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